日々の暮らしと建築と

知り合い0で十和田に移住した株式会社WAAの日々

ブナ林を映すトイレ

青森県八甲田山、ブナ林で囲まれた森の中に「グランピングと乗馬」をコンセプトにした宿泊施設の計画があります。その森の中に計画している公衆トイレのプロジェクトです。

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自然を楽しむ人々が利用する施設のため、なるべく木を切らない建物の配置ついて考えました。敷地を見ながら開けた場所を探し、林立するブナの間を縫っていくカーブした建物です。

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このブナ林は四季に応じて様々な景色を見せます。

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そこで外装材は周囲の景色を映し込む素材としてステンレスを計画しました。

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建築のカーブした反射する境界と自然の時間的な変動が掛け合わさることで、ただの自然とは異なる抽象的な風景を作り、訪れる人々の印象に残るような体験を期待しています。

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圧倒的な自然の中にいると、建物の中と外はどうしても別々の世界になってしまいます。自然>建築として開かれた建物を作る、建築>自然として力強い建物を作る。そのどちらでもなく、自然に依存しつつも建築としての強度を保つことで、自然と建築が優劣無く互いに補完し合う関係性を生み出せるのではないかと考えました。