14-54
2017年にオープンしてから3年が経ち、2020年で4年目へと突入しました。
運営するQUEEN&Co.の努力もあり、多くの十和田市民に認知され親しんでもらえる場へとなっています。今回は、内部の使われ方の変化に合わせ、また多様な目的を持って訪れることができる場へと施設の方向性を明確にするため、新たなブースを追加することになりました。
ライブラリースペース
大きなワンルームの一番奥に、ライブラリースペースを設けるプロジェクトです。
カフェで用いたラワン合板のブースと、2018年に国際芸術センター青森(ACAC)で行われた展示、「〇動」でのクィン・ヴァントゥさんの作品、「≪ようこそ|桂を夢見て≫ Welcome | Dreaming of Katsura」の一部を用いたL型の棚をキッカケに本に囲まれた落ち着いた空間を計画しています。
新たなブースには本棚としての役割があります。
「≪ようこそ|桂を夢見て≫ Welcome | Dreaming of Katsura」の中でベンチとして使われていた杉材を用いて小上がりを設け、靴を脱いでリラックスできるスペースとなっています。親と共に訪れる小さな子供たちが寝ころびながら本を読むこともできるスペースです。
暖色で落ち着いた雰囲気の中、リラックスして読書を楽しんでもらえればと考え、照明計画も見直しました。
多様な目的を包み込む場
オープン当初は、この地域独特の奥行き感を顕在化したワンルームとして施設の分かりやすさを目指していましたが、今回の改修により施設内に多様な場を創出できればと考えています。
道路に面した大きな間口から光の入る明るいカフェスペース、卓球を通してその場にいる人と交流を図れるピンポンスペース、アートなどの専門書に囲まれ落ち着いた雰囲気のライブラリースペース、メインのスペースとは仕切られ作業のできるコワーキングスペースなど、14-54に訪れるための目的が多様化して、様々な要望を包み込むような開かれた場になれればと思います。
また、奥へ奥へと長いスペースをもつ空間ですが、新たなブースができることで入口からは先が見通せなくなります。「奥に何があるんだろう?」と興味を引き、人を建物の奥へと誘うような効果を期待しています。
歩くに連れ場の雰囲気が変わっていくことで空間にリズムが生まれ、活き活きとした空間へとなることを期待しています。