イベントに初出店:キャンプ&ナイトマーケット2018@野辺地町 柴崎地区レクリエーション施設
Make a village-1日限りの村づくり-
9月1日、自遊木民族珈琲さんが主宰するイベント「キャンプ&ナイトマーケット」が無事に開催され、私たち渡部環境設計事務所も人生初めての出店者として参加させて頂きました。
経緯などはこちらの記事
場所は野辺地町のまかど温泉の近く、柴崎地区レクリエーション施設です。小高い丘の上にあり、野辺地町と陸奥湾を見渡せる開放的な環境でした。
今回はMake a villegeのテーマの元、出店者の多くの方がそのままCAMPして泊まる。(もちろんお客さんやイベントに関係ない方も宿泊OK)一夜限りの村を作り、一晩を共に過ごし親睦を深めるという趣旨もあり敷地中に店舗や宿泊などのテント・タープが沢山並びました。
参加店舗は40を超え、かなり大々的なイベントに。皆さんに共通するのは、主催者である自遊木民族珈琲のお友達で、先の記事にもあったように今回の趣旨に賛同してくれる志ある方々です。
ゴミを出さない工夫も徹底されていて、食器類は一通り用意されていました。その食器をお客さんが手に取り、食事をして、自分たちで洗って返す。石鹸も出店者であるコスモス・サボンさんの提供で、原材料からしっかり管理して環境負荷を少なくすることに取り組んでいます。
紙を折って、屋根を作ろう!
さて、、、私たち渡部環境設計事務所の行ったのは、「紙を折って屋根を作る」ワークショップです。
普段は屋根の形とは無関係に、平らな天井の部屋で過ごすことが多いと思います。
しかし、屋根の形状が変わるだけで、一つの部屋が2つ、3つの空間に分節されたり、音の反響が良く映像などを楽しみやすい空間になったり、太陽の角度に合わせて冬場に1日中陽の当たる空間を作ったり、その部屋での活動に色々な影響を与えます。
形(空間)のあり方と使い方の関係など、皆さんが日常生活で考えないようなことに触れてもらうキッカケに、と考えていました。
もちろん紙さえ折れれば小学生くらいのお子様も参加できるので、難しいことは考えず、面白い形を作ってみたいという意気込みでもウェルカム。
参加者はいるか?
結果的には、ワークショップの内容に興味をもって話を聞きに来てくれた方が4人、実際に参加してくれた方が4人で、お話ししたのは延べ8人というかなり少なめ(笑)でした。
また、別企画の建築展を見て私たちに興味をもって頂き、今回のイベントへの参加を聞きつけてお越し頂いた方もいました。(本業のお仕事の話)
少ない人数ながらお話しできた方々には、建築の形にも意味があることなど少しはご理解頂けた様子だったので、ありがたい気持ちがありつつ、、、反省点も大いに残る結果となりました。
反省点
①イベントのテーマ(キャンプ)との関係性が希薄?
②お客さんは考えたくない?
③風や湿気との闘い
①は、今回の趣旨に賛同して参加してくれるお客さんに対し、イベント自体との関連性が分かりにくかったかなと反省しています。
そもそも、今回のような飲食・クラフト雑貨関係を中心としたイベントでは、ワークショップという時点で敬遠されがちだと思いますが、、、
そのまま飲食やキャンプで使えるようなモノづくりなど、建築と絡めて考案できなかった点も、あまりウケが良くなかったのかなぁと。
②は、自分がお客さんならどうか?
普段は手に入らない美味しいものを食べたり、センスあるクラフト品を買ったり。お店を構えずにイベント出店のみの方々も多々いるので、そのようなお店にぷらっときてウインドウショッピングを楽しむのも、イベントの醍醐味だと思います。
しかしワークショップは、説明にも作業にも時間がかかって、お客さんの時間を拘束してしまいます。考えずにパッと楽しめる。そんな瞬発力もあると参加へのハードルも下がるかもしれません。
③は、天気予報とは裏腹に突然やってきた通り雨。そのあとは紙も湿気で柔らかくなってしまい、、、雨後に参加していただいた方には折る際にかなりご苦労をかけてしまいました。天候に左右されず楽しめるためには使う道具にも気を使わなくてはですね。
と、やってみるとできないことばかりではありましたが、、、
ウラでは2歳半の息子も伸び伸びと走り回って遊具で遊んだり、少ないながらも新たな良い出会いがあったり、お客さんとして来るよりも収穫があったことは確かで。また同じようなイベントに参加する機会があれば反省点を生かしてブラッシュアップしていければと思います。
キャンプイベントならではの良さ
夜の部では、お酒を飲んでそのまま泊まれるので、すごくリラックスできました。
青森県に移住して2年半、十和田は電車も無いので、どうしても車社会の一員になってしまいます。面白いイベントや飲み会があっても遠い場所ではアルコールを控える必要がありますが、泊まれれば問題解決。
ただ、打ち上げというよりは、まだ夜のイベントの一環なので、参加者がお客さんなのか出店者なのか良く分からず、、、あまり参加者の方に話しかけれませんでした。親睦を深められずに、初出店が終わった開放感から、ゆるりと音楽を聴いて終わってしまったことに後悔。。。
宿泊については、私たちのようなキャンプ素人でテントや寝袋すら持ってない方でも全然OK。施設内には森林総合センターという宿泊施設があり、2段ベッドのある部屋を予約しました。
シャワーは24時間いつでも使えて、当日は湯船にお湯も貯めてあり、お値段は1泊3000円。施設も中々きれいだったので、バーベキューして気軽に泊まるなんてことにも利用できそうです。
朝は、厚い雲と下北半島の山並みの隙間から朝日がお目見え。
わずかな時間でしたが、上り始めは下から雲を照らし、
そのまま昇って陸奥湾を照らし、
色々な光の表情を作りながら雲の中に消えていきました。
今回は自ら出店せずに、運営に回ってくれた自遊木民族珈琲のお二人にも感謝です。準備や後片付けなど、裏方作業を通してイベント全体を切り盛りしてくれました。
そんな協力体制の元、反省点もありつつですが、多くの村民の仲間と共に、イベントと自然を楽しみながら良い休日を過ごす、貴重な体験ができました。